グラプトベリア属の多肉植物

【多肉植物 グラプトベリア】その特徴と育て方

グラプトべリアは、「グラプトペタルム」と「エケベリア」を交配させて生まれた品種です。
ふっくら肉厚で優しい色合いのグラプトペタルムと 丈夫で育てやすいエケベリアの性質をもつグラプトべリアの特徴と育て方のお話です。

多肉植物のマーガレットレッピン
グラプトベリア マーガレットレッピン

グラプトべリアの管理方法

グラプトべリアは春秋型です。

・春の生育期(3~5月)
・秋の生育期(9月~11月)
植え替えや挿し芽で増やすのも この生育期に行うのが一番オススメです。

・夏の休眠期(7~8月)
・冬の休眠期(12~2月)
水やりを控えて、気温にきをつけて管理します。

多肉植物のピンクルビー
グラプトベリア ピンクルビー

グラプトベリアはどんなふうに成長していく?

多肉植物グラプトベリアの成長過程

少しずつ縦に伸びていきます。苗の大きさは、品種や水やりの頻度によって変わりますが コンパクトならピンポン玉くらい、大きいものでテニスボールほどの大きさにもなります。

多肉植物グラプトベリアが成長した様子

縦に長く成長し、頭部が大きい状態だと強風で転倒しやすいので、カットして挿し芽にするといいですよ。茎だけになった鉢も今まで通りに管理すれば脇芽がたくさん出ます。

水やり頻度はどのくらい?

  • 生育期の春と秋は 1週間に1回が目安
  • 夏は1ヶ月に1回、気温の下がった夕方に
  • 冬は断水 様子を見て必要そうなら水やり

グラプトべリア属をはじめ 春秋育成期の多肉植物はこの基本ルールで水やりをします。水やり頻度が少なければコンパクトなサイズを維持しやすいです。鉢が深く 根が水を吸う期間が長いほど苗は大きくなります。どちらが良いかという問題ではありませんが、丈夫な品種とは言え、ずっと土が濡れていると根腐れのリスクは上がるので、乾燥気味の管理が望ましいです。

多肉植物のオパリナ
グラプトベリア オパリナ

置き場所はどこがいい?

理想だけを並べると・・・

  • 日照時間が長い場所
  • 風通しが良い場所
  • 直接雨が当たらない場所

3つの条件すべてクリアした理想的な環境、実際にはなかなか揃わないものですよね。天候に応じて その都度鉢を移動させるのも、忙しい日常の中では現実的とは言えません。

なのでまずは屋外で日照時間が一番長い場所を優先的に置き場所と決めて、そこに雨が当たらない工夫をするのが得策です。(ビニールシートをかけたり、アクリル板で屋根を作るなど)

多肉植物のパープルキング
グラプトベリア パープルキング

夏と冬の 休眠期の管理方法は?

厳しい季節から多肉を守る。 脱落多肉を出さない。つまり

いかに傷ませずにやり過ごすか

これが課題です。

夏:暑さ・直射日光
冬:凍結・アラレ・ミゾレ

「多肉植物はサボテンと同じ感じで 暑さにはめっちゃ強そうだよね」という先入観を持って 猛暑日の直射日光で枯らしてしまう事が多いです。ちなみにサボテンは暑さにそんなに強くありませんし、真夏の直射日光もタブーです。

 
ぽこり
ちなみにサボテンは暑さにそんなに強くないし 真夏の直射日光もタブーです

夏の気温 28~30℃を超えるあたりで、グラプトベリアは遮光したほうがいいです。「休眠期の夏は半日陰で管理します」という記載をいろんな本やサイトで見ますが、夏の間ずっと半日陰に置いておくと100%徒長します。これはもう断言します。

徒長したとしても すぐに枯れることはありませんが、できればヒョロリン状態にさせたくないですよね、できるだけ。ムチムチな健康体に回復させるのにも結構な期間がかかるので。

なので、天気予報を常にチェックして、曇りや雨の日は必ず遮光ネットを外すとか、快晴の日でも午前中だけでも直射日光にあてるなどして、ギリギリスパルタ日光浴を心がけると 丈夫な苗を維持しやすくなります。

多肉植物のデビー
グラプトベリア デビー 

冬は、ミゾレやアラレが直接葉にあたらないようにすることが大切です。グラプトベリアは寒さに強いので、ー2℃までなら外でも管理できます。私の手持ちのグラプトベリアすべて、寒さで傷んだことは今のところありません。ただ、氷点下が毎日続くような寒冷地の環境では、夜間だけ屋内に取りこんだほうが安心です。

はじめてのグラプトべリア オススメ3種

薄氷
白牡丹
パープルディライト

数多い品種が存在するグラプトべリアですが、白牡丹(白ぼたん)、薄氷(はくひょう)、パープルディライトは 放置系多肉と断定してもいいくらい、丈夫で育てやすい品種です。

ホームセンターや園芸店でも入手しやすく、価格も200円程程度~とお手頃です。
「葉挿し」の成功率が高く 比較的成長も早いので、失敗しにくい品種と評判の良い品種です。

参考記事

この記事では、多肉植物を「葉挿し」という方法で増やすためのノウハウをご紹介します。大きい姿に成長するまで ある程度の期間は要しますが、一度にたくさん増やせるのが魅力です。可愛らしい赤ちゃん多肉がすくすく育つ過程を楽しみましょう。 葉[…]

多肉植物の葉挿し

さいごに

・夏の休眠期の暑さと直射日光に注意すること
・加湿にならない水やり管理

グラプトベリアにおいては、この2点を配慮していれば、生育トラブルが起きるリスクはかなり減ります。丈夫で寒さに強いグラプトベリアは多肉初心者さんにもオススメしたい品種です!フリマサイトでもよく出品されているようなので、チェックしてみてくださいね。

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