この記事では、多肉植物を「葉挿し」という方法で増やすためのノウハウをご紹介します。大きい姿に成長するまで ある程度の期間は要しますが、一度にたくさん増やせるのが魅力です。可愛らしい赤ちゃん多肉がすくすく育つ過程を楽しみましょう。
葉挿しはどんなふうに成長するの?
品種によって成長のスピードにバラつきがありますが、早い品種なら1週間くらいで芽や根が伸びてきます。
葉挿しを始める時期は、3月〜5月頃、9月〜10月が最適です。暑すぎても寒すぎても根が出にくいです。
例えば、グラプトべリア属「白牡丹」の成長過程です。葉挿しをスタートさせてから6ヶ月後には直径約2㎝、1年後には 約5㎝に成長します。(水やり頻度や鉢の大きさによって個体差はあります)
葉挿しに向かない品種もあります
全ての多肉植物が葉挿しで育つわけではありません。葉挿しができない品種は「挿し芽」や「株分け」で増やす方法があります。
代表的な属性では アエオニウム属・アガベ属 ・セネシオ属 ・センペルビウム属は葉挿しで増やすことはできません。
ハオルシア属やカランコエ属は、葉挿しで増やすことは可能ですが「挿し芽」で増やすほうが早いです。
どんな土がいい? どんな鉢がいい?
ホームセンターなどで売っている「挿し芽用の土」は粒子が細かくて葉を挿しやすいです。「サボテン・多肉植物用の土」も適していますし、こだわり派は赤玉土・鹿沼土・軽石でオリジナルブレンドの土を使用したりも。
どんな土でも大丈夫です。ただ、「使い古した土は雑菌も多いので、新鮮な土を使いましょう。
どんな鉢がいいのか? いちばんのオススメは食品トレーです。浅くて広いトレーなら たくさんの葉を並べられて、水やり後に土が蒸れるリスクも低くて安心です。
リサイクルゴミとして出すものが 鉢としてリサイクルできる。メリット満載の食品トレー、利用しない手はありません。
葉挿しの注意点!ここに気をつけて
葉挿しを放ったらかしにしておいて 気づいたら傷んでしまっていた!なんていう切ない経験はありませんか?
赤ちゃん多肉である葉挿しは、一度ダメージを受けたら立て直しがむずかしいので、季節の変わり目や夏の猛暑の管理には注意が必要です。
葉を根元から丁寧にもぎ取る
簡単に葉を外せる品種もありますが、どれだけ注意を払っても葉が途中でちぎれやすい品種もあるので その場合は無理せず「挿し芽」で増やすことをオススメします。
強い日差しにご注意を
葉挿しが失敗する原因のほとんどは、強い日差しによるダメージです。
11月~2月頃は日照時間が短く、日差しもあまり強くないので 直射日光に当てても大丈夫ですが、4月下旬頃から 急に日差しが強くなります。
気温もグッと高くなる日には、大きな多肉でも焦げたり蒸れたりする被害が出やすく、赤ちゃん多肉はもっとそのリスクが高くなるので注意が必要です。
午前中だけ直射日光に当てるなどして 徐々に強い日差しに慣れさせることで、ダメージを減らせます。
7月~9月、30℃を超えるような日は 遮光シートをかけるか 日陰に避難させましょう。
水やりの頻度
乾燥に強い多肉植物ですが、赤ちゃん多肉は乾燥させ過ぎないほうがいいです。なかなか大きくなりません。
土が乾き切る前に水やりをすることで、順調に苗が大きく育ちます。もちろんずっと加湿状態が続くのも蒸れる心配があるのですが、土の乾燥具合を時々チェックしながら様子を見ましょう。(やはりこういう場合、食品トレーだと確認しやすいです。)
うまくいかない事も普通にあります
- 根は生えたけど芽が出ない
- 芽が出たけど根が生えない
- 根も芽も出ない(悲しい)
葉挿しが成功しにくい品種もあります。何の変化もないまま葉がしおれて枯れていく事が多いですが、2ヶ月ほど経ってから芽が出てくる場合もあるので、邪魔にならない場所に置いて 気長に待ってみてもいいと思います。
間違った育て方で瀕死状態に追い込んでしまったけど そこから試行錯誤を重ねて 見事に復活したひとつの多肉植物の成長過程と二年後の姿。多肉ライフの参考になれば幸いです。 ひとめぼれ!多肉植物との初めての出会い […]
さいごに
葉挿しは一度にたくさん増やせる方法です。強すぎる日差しに注意すれば安定して育ちます。
ミニサイズの赤ちゃん多肉は見ていて本当に癒されますし、大きく育て上げた多肉の愛しさはひとしおです。気軽に挑戦してみてくださいね。
こまり 多肉植物を挿し芽で増やしてみたいんだ ぽこり とっても簡単にできるよ!安心してね。 大切に育てているお気に入りの多肉植物、少しずつ増やせたら嬉しいなって思いませんか? […]